高次脳機能障害と調布ドリーム
私たちの脳は、よく高性能なコンピューターに例えられますが、事故や病気などさまざまな原因により脳がダメージを受けると、このコンピューターの機能が部分的に停止してしまいます。それにより、記憶や注意、言語、情報処理、遂行機能、感情のコントロールなど、高次の脳機能に様々な障害が起きてきます。これを「高次脳機能障害」といい、見た目には健常者と見分けのつかない方が多く、周囲や本人でさえわかりにくい障害です。
―想像してみてください。
事故以前の記憶があり、何も変わらない自分がいる一方で、今まで出来ていたはずの何でもないことが出来ない、言葉が出てこない、今やった事も覚えていられない。
当事者の方たちは大変な困難の中にいます。
しかしこの障害は、身体のリハビリテーションと同様に、脳のリハビリテーションが有効であると言われています。
以前に比べ、高次脳機能障害の認知は進みましたが、病院を退院した後の社会的なリハビリテーションの場が少ない現実は今も変わりません。
当法人の前身は、2002年2月に立ち上げた自主グループ「高次脳機能障がい者のつどい調布ドリーム」です。『1人のリハビリはつまらなくても、皆でやれば楽しくなる』をモットーに、当事者が主体となってさまざまなグループ訓練を行ってきました。また、社会参加・啓発活動として、地域の福祉イベントや祭りへ参加し、『高次脳機能障害を知ろう・語ろう・もっと身近に』をキャッチフレーズにした講習会「ドリームサロン」も開催してきました。
2011年4月、訓練の充実をめざし、高次脳機能障害に特化した障害福祉サービス事業所「高次脳機能障がい者活動センター調布ドリーム」を開設しました。
現在は、ご本人の望む社会参加・社会復帰を目的に、自立訓練(生活訓練)/就労継続支援B型という二つの通所サービスを行っています。
調布ドリームの理念
- 調布ドリームの理念
- 1. 安心と思いやりの場
- 2. 楽しい脳のリハビリ
- 3. 自立(起業)
- ・理念によって育まれた文化
- ・皆で一緒に分かち合う風土
- ・集団の特性を活かしたグループ訓練
- ・トレイニー(利用者)主体を目指す試行錯誤